2010年6月アーカイブ

池袋シネマロサで1週間行われたレイトショー興行、

おかげ様で今年も動員1000人となりました。

お越し頂いた皆様、ありがとうございました!

 

出自も方向性もバラバラの、バラエティに富んだインディーズ映画の上映と、

豪華ゲストによるトーク、

そして、

毎晩毎晩、監督、ゲスト、スタッフ、キャスト、お客様を交えての、朝まで続く大宴会。


人が出会い、新しい物を作り、またそこに人が集まる。

その膨大なエネルギーを眺めるだけで、きっとこれから数年先は面白い事になる予感がします。

僕は楽観主義者なんで。

 

映画は一人じゃ出来ません。

劇場や様々な方の力がないと上映も出来ません。

本当に多くの方々に感謝です。

 

心からありがとうございました。

今回を持ちまして、運営ディレクターを私・西尾は卒業致します。

これからはまた新しい姿で皆さんと出会いたいと思います。

 

もう一度、ありがとうございました。

 

実はCO2の上映はまだ続きます。

第2回のCO2助成作品である『お姉ちゃん、弟といく』(吉田浩太監督)が

6月19日~池袋シネマ・ロサにて公開されます。

「ユリ子のアロマ」の前身となった映画です。

「お姉ちゃん、弟といく」公式サイトhttp://bit.ly/d9ZwWe 

 

そしてこれも第2回CO2助成作品『にくめ、ハレルヤ!』(板倉善之監督)

6月26日〜UPLINK Xにて公開です。

板倉善之は関西ゼロ年代映画祭の主催であり中心人物です。

公式サイトhttp://bit.ly/bo9oSO 

 

CO2、まだまだ続きます。お楽しみに!


ということで、

軽くなったとこで飲みましょう!

初日終了。
114425407.jpg

114428572.jpg
230人の大入り。 本当に胸を撫で下ろす。 ツイッター上「やくたたず」の意見は絶賛の声が多く、三宅君には自信になるだろう。 トークは否定意見が多かった。こちら側の要望での実験的なトークで、三宅君には必然だったが、観客を置いてきぼりにした事は大きく反省。 打ち上げではCO2監督達に大友さん、真利子哲也監督や吉田浩太監督、そして観客の皆さんも含め、ざっと4、50人の飲み会。 あーだこーだ議論やバカ話に花が咲く。 CO2にとって、観客の皆さんと直に飲むのもイベントの一つ。 明日も続く。 明日は「CJシンプソンはきっとうまくやる」 ゲストは冨永昌敬監督。 打ち上げはバッティングセンターか?!
第11夜 三宅唱、神は死んでない

今日上映される「やくたたず」監督の三宅唱という男、この映画を撮る前は、ひょっとすると絶望していたかも知れない。 
m-6miyake.jpg
 
彼は様々なタイプの作品を、常に高い水準を維持して作って来た。 
「俳優の身体をいかに映画の中に捉えるか?」という命題に向け、それぞれ違ったアプローチをみせる2つの習作『マイムレッスン』と『4』。 
三宅自身が「次の段階へ行く為に撮らなければならなかった」というほど、徹底して映画とふざけて遊んだ習作『スパイの舌』。 
 
これらの習作を撮り進める中で、しかし三宅唱は映画に対して、その可能性に対して、いや自分に対して、、、模索し、軽い絶望を感じていたのではないかと勝手に推測する。 
 
彼は自分自身を徹底して客観視出来るほど、冷静で頭のいい男だ。その彼にとって「自分が撮るべき新しい映画というのは一体全体あるのだろうか?」という悩みは、楽観的に希望を持つ事が困難な、厄介な問題だったのでは、と思う。 
 
そして彼は自分が育った土地、北海道で撮る決意をする。それはわかり易いほどにアイデンティティの問題と絡む。 
 
こうして作られた初の長編映画『やくたたず』は、模索の映画だ。それはそれまでに作られた3本の習作以上に、悲観的な認識から始まっている。 
登場人物達は老人から若者まで全員が、普通の生活者でありながら、「私自身」というくっきりしたフレームを持つ事が出来ていない。 
 
北海道の自然の中で、その土地に根ざして生きる人々を撮るにあたり、三宅唱は「地に足をつけ堂々と生きる成熟した人物像」を一切描かない。「それは嘘だ」と。「結局は皆、やくたたずと紙一重で不安定に生きていかざるを得ないのだ」と、都会ではなくわざわざ北海道まで行って証明を試みた。 
 
そこに僕は三宅唱の、絶望から始まった賭けを見た。 
三宅唱は「映画は死んだのかも知れないね。でもね」と静かに語る背中を見た。 
 
そして奇跡は起こる。 
とおおげさな書き方を敢えてしたい。 
 
『やくたたず』という未完成のような脆さを持ったこの作品に、その瞬間と瞬間の狭間に、何か「奇跡は存在する」と思わせるような、神の息吹を感じた。 
三宅唱は絶望から始める事で、映画はまだ死んでない、という希望を、ようやく見いだす事が出来たのだはないか。僕はそう思う。 
 

 
CO2inTOKYO、いよいよ本日開幕。 
 
 
12日(土) 
21時~ 
池袋シネマロサ 
 
『やくたたず』監督:三宅唱 
 
上映後《CO2シンポジウム》 
ゲスト:大友良英(音楽家)×CO2助成監督
第10夜 インタビュー続き

#co2ex CO2の監督ロングインタビューは「映画芸術」で読めます。
『 CO2東京上映展を前に  』三宅唱(CO2助成監督)  http://bit.ly/clNr6w 

#co2ex 今日もこのインタビューから。 

#co2ex 石原「自分の作品は完全に大阪の映画、メイド・イン・大阪の映画です。東京のお客さんはまた全然違う感覚で見てくれると思うので、どんな感想が出るのか、それが一番楽しみです」 

#co2ex 田中「オルタナティブといっていいのかわかりませんが、多様性が許されるような、肯定するような映画をつくりたいと思っています。」 

#co2ex 田中「この世界では馬鹿馬鹿しいことやとんでもなく素っ頓狂なことが起こる、ということを信じています(略)「不真面目だ」「スカしている」というふうに批判されてしまうことがあります。でも僕は重要なことだと信じています。」 

#co2ex 小栗「多くの幅広い人たちと一緒に、臆することなく映画についてしゃべりたいです。批判も大歓迎、いけますよ、と。言われっぱなしとか言いっぱなし、観られっぱなしというのは、嫌だなあ、と。映画について話すのはほんと面白いので」 

http://bit.ly/clNr6w
老舗の映画誌《映画芸術》のサイトに、CO2東京に向け、
三宅監督が長い長い(2万字近い)コラムを書きました。 『 CO2東京上映展を前に  』三宅唱(CO2助成監督)  http://bit.ly/clNr6w

#co2ex そこから印象的な言葉を、今日の夜話は紹介します。

第9夜 三宅唱からの長い手紙 DSC.JPG
#co2ex ...知らない番号から電話がかかってきた。「もしもし大友ですが...」(略)驚いたのは、大友さんの口から「大阪では直接話せなかった。だから、東京で5人と公開討論の形で話さないか?場所など僕が探してもいい。(略)」  #co2ex 石原貴洋(VIOLENCE PM)「僕は、特殊なやり方で映画をつくりはじめました。地域密着型の「小学校映画」というものを、毎年1本のペースで数年間つくっていました。僕の地元である大東市に様々な撮影の許可をとり... #co2ex 市の広報誌に「小学生募集」の告知を載せてもらい、市民会館で説明会をします。(略)古くさいオッサンのようですが、衣裳として洋服を買ってそのままあげたり、大量におやつを買い与えたりして、僕はとても楽しかったです」 #co2ex 石原「若手監督の作品でいつも感じる不満として、精神的にも肉体的にも弱すぎるキャラが多い。僕は、もし失敗していても間違っていても、そんなものはどうでもよく、とにかく突っ走るような「強い」キャラクターをつくりたかった」 #co2ex 田中羊一(CJシンプソン)「かつての「牧歌的」なものついては、今ははっきりと「甘え」だと思っています。(略)今までのようにして映画をずるずるとつくっていくのは難しい、発展性がないと感じていました。」 #co2ex 田中「適度に退屈で、適度に刺激的で、適度にかっこよくて、適度にダサい(略)(今の時代では)そんな映画はつくれないのだろうか。そうした映画は自主映画だからこそ可能な作品なんじゃないかとも思います」 #co2ex 小栗はるひ(どんずまり便器)「日活やENBUで一緒だった友達が『新しいことをしたい』『小栗を人間にさせたい(笑)』と自然にあつまってくれたのもあって、『トラウマサーカス』という映像集団をつくりました。」
#co2ex 小栗「どんなものでも『極端』なものが好きです。芝居も極端なものが欲しい。(略)私は極端にすることによってしか描けない人間、というのがあると考えています。」


「映画芸術」よりhttp://bit.ly/clNr6w #co2ex 明日もここからツブヤキます!
第8夜 西尾孔志は逃げる

#co2ex 今日は西尾孔志、僕の話。6/15に上映される「美しい手を汚す」の冒頭には「NA2」という文字が出ます。これは「ナショナルアンセム2」という意味です。
NA2.jpg #co2ex 「ナショナルアンセム」というのは僕が9年前に作った自主映画で、何故かつい最近になってUPLINKの方からオファーがあり、DVDとして発売されました。 #co2ex この作品、作った当初は中原昌也さんや黒沢清監督に褒めて貰えたのですが(「作業日誌」にも載せて頂いた)、まだ自主映画をどうやって多くの人に観てもらったら良いか考えてなかったので、大阪と東京で自主上映をして、たまに要請があれば思い出したように上映しておりました。 #co2ex CO2に関わるようになった頃、世間も少しずつ変わって来ました。シネマロサ等のロードショー館が若手発掘の目的で自主映画を上映したりするようになり、今まで公民館やカフェなどで上映していた自主映画が、広く観客に観てもらえるようになりました。CO2inTOKYOもその一つ。 #co2ex 10年近く前の自主映画「ナショナルアンセム」がDVDで出る。凄い時代だなぁ、と感心してる場合じゃなく、数年間も映画を撮ってなかった僕は、なんだか申し訳ない気持ちになりました。だから映像特典としてこの「美しい手を汚す」を撮りました。 #co2ex この作品、自分なりに「自主映画」を作ろうと意識して作りました。撮影は平日3日間、全て仕事が終わる夕方に集まり、夜中に撮りました。現場スタッフは僕を入れて3名。カメラも10年以上使っている、古い家庭用ビデオカメラで撮りました。 #co2ex 「だからなんだ?」と言われたら、「そうしたかったんだ」としか言いようがありませんが、とにかく、当時の気持ちを確認したかったのかもしれません。 #co2ex アニメの「エヴァ」で有名な台詞に「逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ」というシンジくんの台詞がありますが、「ナショナルアンセム」は「とことん逃げ切れ」というメッセージがあります。社会とか、国家とか、外部の要請にガンジガラメになって自分がダメになるなら、いっそ逃げろ、と。 #co2ex 「美しい手を汚す(NA2)」も同じく、「逃げろ」という台詞で終わります。逃げろ。僕のシンプルなメッセージです。 #co2ex いちおうこの「CO2夜話」は今週末から始まるCO2in東京@池袋シネマロサの宣伝の一環として、僕が上映作品を紹介してるので、必然的に自分の作品の番となってしまいましたが、あんまり「自分語り」し過ぎるのもちょっとかっこ悪い気もするので、これで終わります(笑) 逃げろ #co2ex 「美しい手を汚す」西尾孔志作品。同時上映「はじめての世界学」高橋明大作品(予告 http://bit.ly/cpUcok)「葉子の結婚 月曜日」小出豊作品 トークゲスト:宮沢章夫(劇作家) 6/15 21時~@池袋シネマロサ http://bit.ly/7FYLA3
第7夜 その断片

#co2ex 今日のCO2夜話は予告編特集です。 #co2ex まずはCO2で6/14(月)上映のバカ映画『ダークシステム』! これは「バカな映画」という意味じゃなくて、「
バカが作った映画」という意味で、本当に心の底からフザケタ映画だと思いましたね。で監督に会ったら良い人そうでした。 http://bit.ly/8YW8vt #co2ex なんですかね、この予告編だけで腹が立つ感じ・・・ #co2ex あのロボボイス、いっぱい出てくるんですが、ほんと、ナメンなって感じです。 あ、褒めてますよ! #co2ex 次。6/14に幸修司監督「ダークシステム」と同時上映の、天野千尋監督「さよならマフラー」。これは、けっこう危うい映画です。「知的障害の女の子」と「エロス」っていう合わせちゃっていーの?と思う題材を合わせちゃってます。  http://bit.ly/9269iF #co2ex でも予告編を観たとおり、変な暗さが無くて、そこが凄く良いんですよね。この日はゲストが古厩智之監督なので、どんなトークになるか楽しみです。 http://bit.ly/7FYLA3 #co2ex 6/15(火)上映の高橋明大監督「はじめての世界学」予告編 http://bit.ly/cpUcok 

高橋明大監督の顔は実際に「さかさ絵」みたいなんですが、
まるでその「さかさ絵」のようなトリッキーな作品です。

images.jpeg #co2ex ちなみにこれが「逆さ絵」。こんな顔の監督を観に、6/15来て下さい。この日は僕の短編や小出豊監督の短編も上映。ゲストは宮沢章夫さんです。宮沢さんが逆さ絵に向かってお話しされます。
高橋明大 akihiro.jpgのサムネール画像 #co2ex 6/17(木)に上映なのが草苅勲監督「ゴリラの嘘」。詐欺師VS田舎の婆さん。この結末やいかにベベベンベン! http://bit.ly/9SVkqx #co2ex この日は3本立ての草苅まつりです。 http://bit.ly/7FYLA3 #co2ex CO2最終日6/18(金)はグラサン監督石原貴洋の「VIOLENCE PM」が上映。さすがMr.バイオレンス。またの名をMr.天然。予告じゃなくて主題歌がYOUTUBEに!聞くと頭の中でリフレインしますよ。怖いよ。 http://bit.ly/c6LMJB #co2ex という事で、全ては今週末6/12~18@池袋シネマロサにて夜9時よりレイトショーです! 観に来てね!  http://bit.ly/7FYLA3
第6夜 映画への手紙

#co2ex 今夜の「CO2夜話」は、CO2やその関連の上映にまつわるコメント特集です。


#co2ex 「おとぎ話の王子ように、失った一族の再生のため、小谷忠典は異国に旅に出る。待ち受ける傷だらけの姫君たち(彼女たちが持つ内面の美しさはどうだろう!)。きっと旅の終わりには、王子は一人前の大人として一族に迎え入れられるだろう。だが果たして、そんなおとぎ話のような事が現在に起こりうるだろうか? これは、男たちが成熟を拒む日本社会の中で、一人の青年がカメラアイだけを 武器に、母性と対峙しながら自身の成熟をどう受け入れるのかを綴った貴重で スリリングな「物語映画」である。」 西尾孔志 LINE_02.jpg
#co2ex ポレポレ東中野で絶賛上映中の小谷忠典監督『LINE』に、僕が書いたコメントでした。大塚英志氏の民話における通過儀礼について書かれた文章からのヒントを得て書きました。 http://line.2u2n.jp/



#co2ex 「交通事故の怖さを教える「教則ビデオ」というのがあるが、今泉力哉の映画『最低』はまさに、≪恋愛事故≫の怖さを教える「教則映画」だ。あー怖い、あー怖い。自分はあんな目に遭わなくて良かった。もう危険な運転はすまい。老若男女、恋愛に慣れてると思ってる人もこれから恋愛する初心者も、観る事を義務づける!」西尾孔志
#co2ex これは下北沢トリウッドで話題となってる今泉力哉監督の上映へ送ったコメント。でもUPLINKのサイトには載ってるのに http://bit.ly/9rUErA トリウッドでは不採用となった(涙) http://bit.ly/aTp8Tk 
#co2ex ちなみに「見といた方がいいと思う」という利重剛監督の適当すぎて愛のあるコメントに習い、全員が「俺も見といた方がいいと思う」「私も見といた方がいいと思う」「オラも」「うちも」「おいどんも」というコメントが並べば良いんじゃね?と今泉君に提案したが却下された。


#co2ex 「田中羊一は「枠外の才能」である。 彼の映画は面白い。だが、その面白さを他人に説明するのは容易ではない。 CJシリーズは、人間を2種類に分ける。 嵌る人と、怒る人に。興奮する者と、冷淡になる者に。どちらが正しいのか、それは今のところ私にもわからない。だが、真の意味でのユニークさとは、常にそういうものではないだろうか? 私はこの「枠外の才能」に一票を入れよう。いや、何票でも投じよう。 これは危険な賭けかもしれない。だが実を言えば私には密かに自信があったりもするのだ。」 佐々木敦
田中TOP.JPGのサムネール画像
#co2ex これは佐々木敦さんから田中羊一監督「CJシンプソンはきっとうまくやる」へのコメント。というかラブレターだなこれは。 http://bit.ly/7FYLA3

#co2ex 「『さよならマフラー』は爽快かつ映画づくりの喜びに満ちた作品だと思う。それにしても複雑なのは、この可愛らしい傑作を撮った監督 が、僕の生徒ではなく隣のクラスの子だということだ。それが非常に複雑なのである。」 冨永昌敬(映画監督、ENBUゼミ講師) さよならマフラー.jpg
#co2ex これは天野千尋監督の「さよならマフラー」への冨永監督からの応援コメント。天野監督の日のゲストは古厩監督だし、愛されてますね〜 http://bit.ly/7FYLA3

#co2ex 「こういう映画を、私たちはもっと観なくちゃだめだと思う。かれらの暗闇で私は、映画の神様の存在を、たしかに感じた。」矢崎仁司(映画監督)      CA41EF0P.jpg

これは板倉善之監督「にくめ、ハレルヤ!」への真摯なコメント。http://bit.ly/bo9oSO

#co2ex 「『悪い冗談』拝見しました。傑作だと思います。 この作品は、最初に湿った日本映画的世界を描いた後で、後半(いわば)洋画風ファンタジーの世界へと飛躍するわけですが、そう考えると「ナショナルアンセム」も「おちょんちゃん」も、私の好きな西尾さんの作品は全部同じ構造ですね。いかにも日本映画(しかもインディーズ)っぽい泥臭い始まり方をしながら、それがどんどん拡がって最終的には相当遠いところに着地するという。まあ、そうなると一度、西尾さんの普通の青春映画とか見て見たいですね。普通のカップルの普通の恋愛もの。それにちょっとねじれた展開があるみたいな。(ハル・ハートリーとかポール・トーマス・アンダーソンみたいな感じですかね)勝手な希望ですが、ぜひいつか青春映画をお願いします。」UPLINK上原
warui2.jpeg
#co2ex これは関西ゼロ年代映画祭で上映する、僕の卒業制作(ギャー何年前!)である「悪い冗談」に、UPLINKの上原さんがくれた私信です。勝手に掲載ですが、宣伝の為だしお許し下さい。 http://bit.ly/dkYuuZ

#co2ex では今夜はこの辺で。また明晩。
第5夜 草苅勲に惚れない為に

#co2ex 今日もつぶやきます「CO2夜話」。今日は草苅兄さんの話。 

草刈TOP.JPG

#co2ex 草苅勲監督は今年のCO2の監督の中で唯一、大学や専門学校で映画を学んだ事のない、独学の人である。元々、草苅さんは劇団に所属し、演劇をやっていた。独学で演劇出身といえば第5回の「それはそれ、」甲斐博和監督もそうだった。 

#co2ex 昨年の甲斐博和監督の時も思ったが、演劇畑の人が撮った映画というのは、映画を勉強して来た監督がやらないような、例えば「王道やベタすぎて照れくさいから敢えて避ける」というような事を、堂々とやったりする。そしてそれが時に強さになる。 

#co2ex また、彼らは映画への憧れもあり、「映画ってこういうカッコいい事できちゃうでしょ?」という演出をシレッとやったりする。映画を頭で考えて来た人には、その「シレッと」がなかなか出来ない。 

#co2ex 今回の草苅勲監督の3本は、それぞれ微妙にタッチが違う。最初の「盗賊ブギ」はこれでもかというクドさで笑いを取るコメディだ。この1本で「お腹いっぱい満足」な人もいれば、「あぁ、こういう系ね」と分かった気になる人もいるだろう。しかし続く「金の魚の目」で予想は裏切られる。 

#co2ex まさに「シレッとカッコ良く」やらかすのだ。さっきまで鼻メガネの宴会部長をしてた男と、ふと目が合った瞬間、その真顔に「あれ、この人、よく見ると男前じゃん」と恋に落ちるように、草苅監督こそひょっとして本命なんじゃねーの?とアナタは思うかも知れない。 

#co2ex しかし草苅勲監督は実際シャイな男だ。CO2助成作品「ゴリラの嘘」では、またマヌケな顔しておどけて見せる。 

#co2ex だが「ゴリラの嘘」は、お馬鹿な振る舞いの隙間から男臭い草苅監督の真顔がちょくちょく覗く。何というか、北野武が時折見せるような、喜劇人特有の寂しい微笑みが、このコメディに魅力的な影を落としている。 

#co2ex 草苅勲というシャイだが真面目な男に会いに来て下さい。きっと嫌いじゃないと思うんだ。  

6/17 21時~ 
@池袋シネマロサ  
ゲスト:花堂純次(監督 TVドラマ「愛の嵐」「華の嵐」)
(#co2ex ツイッター上にこのハッシュタグで、毎深夜にCO2監督について色々語っていきます。短い期間ですがお付き合いのほどを。あと、色々絡んでくれると嬉しいです。)

第4夜 CO2年代期 

#co2ex 今日のCO2夜話は、CO2って今までどんな監督がいるの?って話。 
 
#co2ex まず【第1回】は2005年。最初だからもちろん、まだ関西の無名の映画祭でしかなかった頃。この年の審査委員は黒沢清監督と中島貞夫監督。シネアスト大阪市長賞(グランプリ)に選ばれたのはなんと僕、西尾孔志で、作品は「おちょんちゃんの愛と冒険と革命」という作品でした。 
 
#co2ex 他は山田雅史監督「堤防は洪水を待っている」。山田さんは「ひとりかくれんぼ」で劇場公開も果たし、活躍中です。唐津正樹監督「赤い束縛」はようやく関東でも注目されつつありますね。井村征爾監督「蹴る女」、内村一義監督「火事場夫妻」。このお二人とは僕はあまり交流がありません。 
 
#co2ex 【第2回】のシネアスト大阪市長賞は児玉和土監督の「ひかりのくに」。児玉さんは「本当にあった呪いのビデオ」等で活躍中。そして今月末に公開される板倉善之監督「にくめ、ハレルヤ!」。板倉くんは実は僕の「おちょんちゃん」の助監督をして貰ってました。 
 
#co2ex この年はどの作品が受賞してもおかしくないテンションの高さで、吉田浩太監督「お姉ちゃん、弟といく」もこの年。今「ユリ子のアロマ」劇場公開中です。初の女性監督が神農了愛監督「バロック的狂躁曲」。ちなみに神農さんは僕の「ナショナルアンセム」で拳銃を撃つ役で出てましたw  
 
#co2ex 神農監督はご結婚&出産されて、今は子育てに専念されてますが、新作を早く見たい監督です。あと羽野 暢監督「モスリン橋の、袂に潜む」もなかなかの傑作なので、映画祭のプログラマーの方は是非、一度観てみて下さい。 
 
#co2ex 【第3回】シネアスト大阪市長賞は横浜聡子監督「ジャーマン+雨」。この作品で横浜さんは日本監督協会新人監督賞を受賞し、「ウルトラミラクルラブストーリー」を作るキッカケを得ます。そして石井裕也監督「ガール・スパークス」。現在「川の底からこんにちは」が劇場公開中です。 
 
#co2ex 凄い二人が目立ってますが、この年は逸材揃い。岡太地監督の「放流人間」は「屋根の上の赤い女」と一緒に劇場公開&DVDがUPLINKより発売、「フリフリ坊主」宮本杜朗監督は「尻舟」の劇場公開で話題に。 
 
#co2ex 松野泉監督「YESTERDAY ONCE MORE」は姉妹編「GOHST OF YESTERDAY」がPFFで授賞しました。ちなみに松野君も僕の「おちゃおんちゃん」では録音部を担当しておりました。あと、「おちょんちゃん」カメラマンは高木風太くん。 
 
#co2ex 風太君は石井裕也監督「君と歩こう」や柴田剛監督「掘川中立売」など今もっとも旬な若手カメラマン。板倉くんや松野くんの作品も高木君です。CO2の目的は人材育成なのですが、ちゃんとスタッフが受け継がれてますね。風太君の助手だった谷康生カメラマンも今はCO2で活躍中です。 
 
#co2ex 【第4回】はグランプリ該当なしの波乱。第1位として高木駿一監督&チョップリン主演「都会の夢」が選ばれました。「僕達は死んでしまった」の三浦崇史&大力拓哉監督コンビは新作「ニコトコ島」でロカルノ映画祭に出品。ユニークな作品で審査でも意見が分かれましたが、僕は大好き。 
 
#co2ex 浅川周監督のファンタジー映画「BLUE BIRD」は関西では劇場公開となりました。川原康臣監督「ネコハコベフジワラさん」もカワイイ作品なので、二人とも新作が待たれます。そして斉藤淳監督「ギフト」は、なんと監督が病気で倒れ、完成せず。第4回は波乱に次ぐ波乱でした 
 
#co2ex 【第5回】のシネアスト大阪市長賞(グランプリ)は高橋明大監督「ある光」。そしてこの年にライバル視されていたのが「こんなに暗い夜」の小出豊監督。この二人は、第4回の一般公募作品部門でも「最後の怪獣」(高橋)と「お城が見える」(小出)で賞を争った仲で、 
 
#co2ex このCO2inTOKYO 2010でも、6月15日に最新短編「はじめての世界学」(高橋)&「葉子の結婚 月曜日」(小出)、そしてもう一人、僕、西尾孔志の「美しい手を汚す」を3本まとめて上映。トークゲストに宮沢章夫さんを招き、4人で語り合いたいと思います。因縁対決? 
 
#co2ex 第5回で最も目立っているのが前野朋哉「脚の生えたおたまじゃくし」。この作品はゆうばりファンタスティック映画祭で審査員特別賞を受賞し、ジョニー・トー監督が「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を」の記者会見で何故か前野君に触れ、将来有望な監督だと褒めた作品。 
 
#co2ex 前野君は石井裕也作品でいじられキャラとして出演していて、「脚の生えたおたまじゃくし」も監督&主演。最近では桃まつり「カノジョは大丈夫」の主演もしており、洞口依子さんからそのユニークな存在感を絶賛されておりました。頑張ってジョニートー作品に出て欲しいですね(笑) 
 
#co2ex 甲斐博和監督「それはそれ、」は劇場上映が主演女優との結婚報告になったというある意味凄い作品(笑)そして、水藤友基監督「そうなんだ」は、主演の一人である加藤真弓さんが「サイタマノラッパー2」にも出演中。 2監督とも実力派だけに次回作を期待しています! 
 
#co2ex ざっと過去5年を振り返り、地方の映画祭がこれだけ人材を出しているのはなかなかやるじゃねーかと(笑) その辺り、高橋&小出&西尾上映、別名《きのこまつり》は是非お越し下さい。

takahashi akihiro.JPG
koide yutaka.JPG
20080814221.jpg
6/15 21時~
@池袋シネマロサ 
〜男3人 キノコまつり〜
「はじめての世界学」「葉子の結婚 月曜日」「美しい手を汚す」
ゲスト:宮沢章夫 http://bit.ly/7FYLA3
(#co2ex ツイッター上にこのハッシュタグで、毎深夜にCO2監督について色々語っていきます。短い期間ですがお付き合いのほどを。あと、色々絡んでくれると嬉しいです。)

第3夜 小栗はるひ、トラウマ教の教祖 

小栗TOP.JPG

#co2ex 横浜聡子が撮った第3回CO2助成作品「ジャーマン+雨」の劇場公開コピーは「トラウマなんてくそくらえ!!」だった。しかし今回、小栗はるひ監督が主催する団体名は「トラウマサーカス」である。 

#co2ex 横浜監督は、全てがトラウマで語られる風潮のアンチとして、そしてその先にこそ草も生えないような荒野があり、それを描くんだという強い意志を持って、「ジャーマン+雨」を撮った。それはナイーブ過ぎる若い自主映画作家が多い中で、異色の力強さを発揮した。 

#co2ex その後2年間のCO2では女性の監督は現れず、男性監督の中でも横浜聡子の土俵で戦ってみようという挑戦者は現れなかった。しかし今年、ついに登場した。それがトラウマサーカス・小栗はるひだ。その武器はどうしようもない位の《女性の性への愛憎》、つまりトラウマ。 

#co2ex まったく横浜聡子と真逆である。というか、横浜監督も小栗監督も、同じ土俵で戦っている意識などないだろう。おそらくその土俵上には時空の歪みが生じ、お互いが鏡のようなパラレルな別次元に存在している為、相手の姿は見えていないのだ。しかし・・・、気配は感じていたはずだ 

#co2ex 小栗はるひ監督が今回挑戦した事は「精液の映画」だった。彼女にとって、子宮(肉体)は否応なく求めつつも、脳(観念)はトラウマによって愛情と嫌悪の入り交じった複雑な態度を示してしまう。そんな精液。 

#co2ex 横浜聡子の作品が時として男を「世界にとってそれほど必要のないモノ。愛されるべき無駄」として描くのに対し、小栗はるひの作品では「女性自身のアイデンティティを確認する為にどうしても必要な対象」として男が描かれる。 

#co2ex 「どんずまり便器」の主人公は「自分が何者であるか」など余裕こいて考えたりしない。彼女は情緒不安定で暴力で物事を解決しようとする。彼女は無意識的かつ直感的に行う自己確認として、精液を求める。 

#co2ex その行為には幼い頃の原体験、つまりトラウマが影響している。横浜聡子が「くそくらえ」とトラウマに唾を吐いたのに対し、小栗はるひは「トラウマでしか自己確認出来ないんだよ!」と、トラウマの開き直りとでも言うべきオッピロゲ状態で全力疾走する。 

#co2ex 今年の助成作品5本の中で、最もパンクで、真のカウンターカルチャーとして語れるのは「どんずまり便器」だけだ。僕が「タイトルの字が間違ってる」と指摘したら「いやむしろ『ず』にしたんだ。どうしようもないんだ」と答えて来た小栗監督。 

#co2ex 大阪上映の時、客席を覗くと、はっきりと嫌悪の感情を持った観客がいた一方、数人の女性が号泣していた。その中の一人である僕の友人に感想を聞いたところ、「自分でも何故泣いたのかわからない。でも涙が止まらなかった」と答えた。 
 
#co2ex 小栗はるひ監督の才能は発展途上であるが、いつか新興宗教の教祖になると思う。貴方もトラウマサーカス教の秘密のイニシエーションをのぞきに来ませんか?  

6/16 21時~ 
@池袋シネマロサ  
「どんずまり便器」 ゲスト:杉作J太郎  
http://bit.ly/7FYLA3
(#co2ex ツイッター上にこのハッシュタグで、毎深夜にCO2監督について色々語っていきます。短い期間ですがお付き合いのほどを。あと、色々絡んでくれると嬉しいです。)

第2夜 石原貴洋からの彼方からの手紙 

石原 中MINI.JPG

#co2ex 第6回CO2のシネアスト奨励賞(実質の最高賞)を授賞したのが「VIOLENCE PM」の石原貴洋監督。その石原監督からドイツ・ハンブルグの映画祭でのレポートが届きました。以下、その文面です。 

#co2ex [石原です。ドイツ・ハンブルグに行ってまいりました。JFFH(Japan Filmfest Hambulg)という映画祭ですね。オープニングは小栗旬の「TAJOMARU」でその前に日本からやってきた僕(石原)と、山口監督、中里監督の舞台挨拶の時間がありました。] 

#co2ex [山口監督はスーツをビシッとキメテ、頭にカブトをかぶって登場!中里監督は普通の格好、僕はジャージにサングラスでチンピラの格好、めちゃくちゃな3人です。山口監督は「僕の作品は恋愛映画です。このカブトはなんの関係もありません」とスピーチ。いきなり爆笑でスタートをきり] 

#co2ex [中里監督は「普通の格好で来て後悔しています。自分のマジメさを悔やみます」とスピーチ。また爆笑!次は自分の番だ!やっべー、なんも考えてねーよ。ヤケクソでバイオレンス連呼攻撃で] 

#co2ex [「VIOLENCE PMのイシハラです。タイトル通りバイオレンスな映画です。つーかオレがバイオレンスです。バイオレンスな観客はぜひバイオレンスを体感してください」とスピーチ。爆笑だった。よっしゃー!] 

#co2ex [「TAJOMARU」上映後(ちゃんと拍手がありました)
ロビーに出たら、ドイツ人たちが僕を発見するなり「オー、ミスターバイオレンス!」と取り囲んでくれました。ミスターバイオレンス。。。。。。いい響きだ。。。最高だ。。。。。

#co2ex [上映後の質疑応答ではドイツ人はすごく熱心で「お墓のシーンの、あのバケツみたいなやつはなんだ?」「この作品はバイオレンスの輪廻転生と捉えていいか?」「本当の役者は全体の何割だ?」「イシハラは本当にヤクザと繋がりがあるのか?」と、気持ちいいくらいの質問っぷりだった] 

#co2ex [映画祭の偉いさんは「8月にもう一度ドイツに来てくれ。一緒に企画会議やろうじゃないか」と言ってくれた。ありがたいなあ。金がないなあ。どうしようかなあ。できれば三宅監督の「やくたたず」上映にも混じりたかったが、仕事の関係ですぐ帰国。] 

#co2ex [「この監督は将来、大物になるぜ!」ってドイツ人に三宅監督を推したかったよ。ドイツ、ハンブルグ。いい所だ。本当にまた行きたいなあ。]

以上、石原監督からのハンブルグの熱いリポートでした(笑) 

#co2ex 石原貴洋と僕はビジュアルアーツ大阪の同級生だった。お互い、変な奴だと思っていた。まさか10年後にCO2で再会するとは思ってなかった。しかも無名の謎のグラサン監督として現れ、三宅唱や田中羊一ら、既に名前が知れてる自主映画監督に打ち勝ち、見事、第1位の賞に選ばれた。 

#co2ex 写真はその謎のグラサン監督=石原貴洋の姿。昭和か! という事で・・・ 

6/18 21時~
@シネマロサ 
「VIOLENCE PM」 ゲスト:石井裕也&板倉善之 
(#co2ex ツイッター上にこのハッシュタグで、毎深夜にCO2監督について色々語っていきます。短い期間ですがお付き合いのほどを。あと、色々絡んでくれると嬉しいです。)

第1夜 田中羊一というアンファンテリブル 

田中TOP.JPG

#co2ex 大野一雄氏の死去。なんと「CJシンプソン」田中羊一監督の祖父の体育の先生だったそうだ。そういえば大野氏が出演する映画を撮ったダニエルシュミット監督の処女作を「CJシンプソン」を観る度に思い出す。シュミットを並べてこの映画を観るのは、この映画の正しい見方かも知れない 

#co2ex 田中羊一監督と初めて遭った時、本当に「恐るべき子供」という単語が浮かんだ。なんなんだこの頭の回転の異様に早い悪意に満ちた青年は...と。しかし嬉しいのは『CJシンプソン』を通して人間臭い田中君に出会えた事。賛否あるだろう今作には、迷いも含めた彼の爪痕が残っていて、好きだ 

#co2ex 田中羊一は羨ましい男だ。評論家の佐々木敦氏や冨永昌敬監督に一目置かれていた。しかし今回「CJシンプソン」は彼なりに壁にぶち当たったようだ(しかしその事と作品の出来映えは関係ない)。彼は絶対に次世代に活躍する監督の一人となる。そして「CJシンプソン」は(続く) 

#co2ex (続き)そして「CJシンプソン」は、きっと彼の「自主映画時代」の締めくくりであり、大きく転換するキッカケの作品として記憶されるに違いない。そういう作品は世間一般では「呪われた作品」などと呼ばれる事があるが、倫理的な映画ファンならむしろ、そこを愛してくれると信じる 

#co2ex もちろんその転換に、授賞式での審査員・大友良英氏の厳しいゲキが大きく影響しているであろう事も、忘れてはならない。その点でも、僕は田中君に激しく嫉妬するのだ。なぜに彼は愛されるのか、と。 

6/13 21時
@池袋シネマロサ 
「CJシンプソンはきっとうまくやる」上映 http://bit.ly/aqNnCM 
ゲスト:冨永昌敬(映画監督「パビリオン山椒魚」「パンドラの匣」)