西尾孔志

20100213自分で作る夜

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2月12日(金)、京都大学の裏にある「なぞやしき」という古い民家をそのまま使ったギャラリーで、

第2回wktkを開催した。

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今回はこじんまりと定員20名限定。手作り上映会&鍋である(笑)

スタッフがチゲ鍋20人分を作り、プロジェクター&スピーカーを持ち込み、白シーツの簡易スクリーンを壁に張り、観客も畳の部屋で皆が思い思いにくつろぎ、そこに僕と、代表の工藤と、ゲストのミック博士が、DVDをカチャカチャ操作しながら、いかがわしい映像を流し、あーだこーだ喋る(上映中も突っ込む)という、まさにローカルなイベントだ!こんな訳の分からないイベントにスタッフ・出演者も含め30人ほどが会場に集った。

秘密の上映作品は3本。どの作品もツッコミどころ満載の、気が狂った昭和の傑作ばかり。でも全て真剣に作られているので、志の高さに圧倒される。特に、ミック博士が特別シークレットで持ってきて下さった70年代の映像は、ただただナンセンスで、もはや感動的だった。参加したお客さんも、お腹と脳ミソをいっぱいに満たされ、ビール片手にゲラゲラと、楽しそうに退場時間ギリギリまで残って下さった。感謝です。

 

それにしても運営の学生たちを褒めたい。彼らは、与えられた訳でもない、大学の単位にもならない、名誉にもならない、この小さなイベントを、自分達で手作りで生み出し、たどたどしくも最後まで楽しい空気で終えさせる事が出来た。それは簡単な事ではない。細かい気配りも含め、大変だ。

先日、とある学生に「客数20人」と言ったところ、「少ないイベントですね」と冷たい返事が返ってきた。

バカ言うない!と言いたい。

大学の金で大学内の施設を使って無料イベントをやってるお前達と一緒にするない!と言いたい。

wktkのメンバーは、自分達の少ない資金を持ち寄り、会場を予算と相談しながら吟味し、ゲストにはお金は無いけど誠意で応え、入場料を貰う事でお客さんと向き合い、小規模だけど自分達が面白いと思っている事をやっているのだ。自分達の名前で、自分達の責任で、自分達の手で作っているのだ。そりゃ数百人の大学イベントとは規模が違うが、そこには大きな大きな差があるんだよ。

僕は、本当の他者と出会う為には、経済が介入しないと、身内意識から抜ける事が難しい、と思っている。もちろん、友達同士のなぁなぁイベントも悪くないし、嫌いじゃないが、お金を頂く場合には、「ここまで!」という線引きはしっかりしておきたい。司会進行がふにゃふにゃだった代表の工藤は、かなり反省している様子だったが、これが大学の無料イベントなら「先生に怒られる」レベルの反省で済む。彼の反省は、つまり大人の反省だ。

今回のイベント純利益は雀の涙だ。でもさ、アルバイトして稼いだ金も尊いが、それ以上に尊い金だと思わないか?

僕はこのイベントが大きい必要は無いと思っている。ただし赤字はダメ。とんとんで背伸びせず継続して欲しい。そして新しい代に繋いで、卒業後はまた新しい別の何かを生み出して欲しい。誰かの作ったコースになんて乗るな。大きい物に巻かれて安心するな。映画学科だからといって、映画だけ作ってると、いつか映画からしっぺ返しを食らうぞ。色々やれ。色々な目線を持て。

「ジャンルに貴賎はない」

ミック博士がトークで熱く話していた事は、つまりそう言うことなのだと思う。

そんな日記を書いていたら、『PASSION』の濱口監督からCO2のパンフレットに掲載するコラムが届いた。

「フレームの外を撮りたい」

この言葉の意味、 わかり過ぎるくらい、 わかる。

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